2016年12月6日火曜日

別居親と子との面会交流について

こんにちは!名古屋の弁護士です。

今回は、別居している親と子の面会交流についてお話しします。

両親が別居していて,親の一方の元に子どもがいる場合,
離れて暮らしている親(「別居親」といいます)には
子と面会したり,その他の方法で親子としての交流をもつ権利があります。
離婚後だけでなく,離婚前の別居状態でも,面会交流権は認められています。

両親の間で,会う日時や受渡場所がすんなり決まる場合は問題ありません。

しかし,離婚をめぐって対立が激しかったり,
別居親による連れ去り・連れ戻しの懸念があったり,
子どもが別居親と会うことに消極的だったり,
といった事情で同居親が面会交流の実施を拒むと,
別居親は,家庭裁判所に面会交流調停を申し立てて,
その具体的な実施方法や条件について話し合われます。

子ども自身が別居親に会いたがっており, そのような子の意向について両親間に争いがなければ, 子の年齢や関係者の予定などを考慮して, 現実的に実施可能な頻度や面会時間,受渡場所が決められることになります。






他方,子ども自身が面会に消極的な場合には,
概ね小学校高学年以上の子であれば,「家庭裁判所調査官」が子どもに質問したりして子の意向を調査し, それよりも小さい子であれば,裁判所内の調査室などで別居親と子との「試行面接」を行ってその様子を調査官が観察するといった方法で, 消極的となっている原因を探ったり,「子の福祉」に沿う解決策を検討したりします。
調査の結果,すぐに子と別居親を面会させることが適切でないような場合には, 手紙や写真のやり取りといった間接的な交流方法から始めることもあります。

以上が,一般的な手続の流れです。

以下は,私のこれまでの面会交流案件の経験から感じていることをお話しします。

現在の家庭裁判所の方針は, 「面会交流は子の福祉に資する」との画一的,表面的な理解の下, 同居親の努力に依存する形で,その実施に過度に積極的である一方, 個々の事案において「どうして実施が難しいのか」といった点について, 慎重に検討する姿勢が乏しいように思います。
その結果,裁判所が杓子定規に決めた頻度や長さの面会を実施できず, 困り果てててしまう同居親の方が増えています。

離婚をめぐって争っている両親であっても,面会交流がうまくいっているケースというのは, 別居親が同居親の苦労・精神的負担への配慮を示していたり, 両親双方が,「面会交流は子どものため」とよく理解していたりします。

特に子が幼いうちは,同居親の協力なくして面会交流は実現しません。 面会が終わった後の子の変化(急な体調不良や機嫌等)に対応するのも同居親です。

別居親が,真に子どもに会いたいならば,面会交流の条件の調整や実施において, 「面会は権利である」と振りかざすのではなく, 同居親や子どもの言葉に真摯に耳を傾ける必要があるのではないでしょうか。


たとえ離婚しようとも,子と親との関係は一生続くものです。
子の健やかな成長や発達を目的として, 【子の親である】という点での最低限の信頼関係を両親が築けるよう, 代理人として活動していきたいと思っています。




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